"ジストニア"は治ります

とてもデリケートなお話しですが、そろそろ書いてもいいタイミングが来ました。

今回はジストニアについて、私が思う事を書きます。とても大切な事ですので、どうか最後までお読み頂ければ幸いです。 (ジストニアについての説明は省きます)



率直に言うと、


意識を変えれば

ジストニアは治る


と、私は思っています。



医学的に見て、ジストニアは脳からの指令の不具合とされておりますが、その、脳からの指令を作り出しているのは、他でもない自分自身。

自分の普段からの(ピアノ関係なく生きる上での)思考の癖や、ピアノに対しての抵抗的感情、ピアノを続ける中で体験してきたトラウマティックな出来事など、全てが織り混ざってジストニアを生み出していると、私は考えています。

このような言い方をしますと、「あなたはなった事が無いから私の気持ちなんかわからないでしょ!私はこんなに悩んでいるのに!私が引き起こしてるとでもいうの!?」と怒りを感じる方もいらっしゃるでしょう。

もし、そのように思われたとしても、とりあえず、この記事だけは最後まで読んで頂けませんでしょうか?


例外なく、揺るぎなく、私が信頼している考え方があります。私はこれらの全てを生きる上でのベースとしています。何かを考え、言葉にする時も、ここからズレるととても心地が悪く、心地の悪さは真実からのズレである事がわかっているので、常に精査しています。


全ては自分の思考が生み出している


マイナスに思える事は、大きな気付きを得るための大切なメッセージ


マイナスに思える出来事にあったら、これは思考を変えるチャンス


問題が生まれた時と同じ意識で問題と向き合い、解決しようとしても、そこから抜け出すことはできない


出来事全てに意味はなく、それをどう捉えるか、それに対してどのような感情を持つかは、自分で選べる



どうしてそうなったのか

それは、「何か変えた方がいいよ」というメッセージを身体を使って教えてくれていると、私は思うのです。私たちは心で気付けない時は、身体に反応が出て、いつでも気付きのチャンスをもらっている守られた存在だからです。

決して不幸でも不運でもないですし、同情される対象でもないです。


私はレッスンの時、お見えになった生徒さんから「ジストニアです」と告白を受けましても、「あ、そうなんですね!」とあっさりした対応をしておりますが、それには理由があるのです。

ジストニアそのものに問題はなく、これを意識すればするだけ、治る事から遠ざかる事を知っているからです。


生徒さん自身が気になっている指の問題から、意識が離れるように誘導したいからです。


目の前の作品の素晴らしさや、ご自身の素晴らしい感性をお認めし、音楽からの光や恩恵を受け取れるように。
レッスン中、ジストニアの話は一切しませんし、生徒さんから話を持ち出されてもスルーしています。理由は上に書きました通り、意識をそこから離したいからです。

同じ意識に同調し、「つらいね、大変だね」といったところで、その意識を拡大させるだけなので、治るどころか、それを留まらせる事になるのです。


だから私は、「目の前の生徒さんはジストニアなんかではない」と、普通に思って、普通に音楽が豊かになるようにとレッスンしているだけなんです。

いい意味で、特別扱いしておりません。


同情、同調しても、その場では何となく救われた気分になるかもしれませんが、本質的な解決は得られないからです。


本当の意味で、生徒さんの状態を良くしたいと思っての行為です。

「私が治そう!」なんて傲慢な思いを持ったところで、実はそのような悩みを持つ方が増える現実もわかっています。「救いたい!」と思えば、救われたいと思う人々が増える、それが真理だから。

だから私は、問題だと思っている事から意識を離し、離させ、視点を変えて、変えさせて、を繰り返しするだけです。

治る力、乗り越える力は、一人ひとりが持っていますから。それを信頼しているだけです。最後までお読み頂いて、ありがとうございました!